臨床検査技師は、医師が診断をする際に必要となる検査を行う職業です。
臨床検査技師が行う検査は、患者から採取した血液や尿、細胞や組織といった検体の他、患者に対して直接脳波や心電図などの検査を行う場合もあります。
臨床検査技師は、医療系の職業の中でも専門性の高い仕事だと言えます。専門的な仕事となると、やはりその分給料が多いのではないかというイメージがありますよね。
そこで、臨床検査技師の年収や手取り額について、また年齢別の給料やボーナスはいくらなのかについてまとめました。
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目次
臨床検査技師の年収は?
臨床検査技師の平均年収は、厚生労働省が公表している平成29年度の賃金構造基本統計調査によると、おおよそ470万円程度となります。
また、臨床検査技師の平均月収は約32万円、年間賞与は約86万円程度となります。
臨床検査技師と同様に医療に関する検査を行う診療放射線技師の平均年収は、おおよそ500万円程度となりますので、臨床検査技師の年収は診療放射線技師よりも若干少ないと言えます。
診療放射線技師の年収は?手取り額はいくら?年齢別の給料・ボーナスは?
臨床検査技師の平均給料
年収 | 4,683,400円 |
月収 | 318,400円 |
ボーナス | 862,600円 |
臨床検査技師の手取り額はいくら?
臨床検査技師の平均年収はおおよそ470万円となりますので、手取り額の目安としては376万円程度になります。手取り額は、額面上の金額から所得税や住民税、社会保険料を差し引いた金額となります。
差し引かれる税金や保険料は、住んでいる地域や家族構成などによって異なりますので、一概には言えませんが、一般的には元の金額の8割程度が目安となります。
そのため、平均年収が約470万円の臨床検査技師の場合は、手取り年収は376万円前後、手取り月収は26万円前後、ボーナスは69万円前後になります。
臨床検査技師の手取り収入
年収 | 376万円前後 |
月収 | 26万円前後 |
ボーナス | 69万円前後 |
臨床検査技師の年齢別の給料やボーナスは?
臨床検査技師は、主に病院内で検査を行っているある程度規模の大きな病院か、もしくは医学検査を専門で行う検査センターに勤務します。
他に、健康診断を行う健診センターや医療系機器のメーカー、製薬会社に勤務する場合もあれば、治験コーディネーターとして働く臨床検査技師もいますので、就職先によって給料やボーナスは異なります。
ただ、やはり大多数の臨床検査技師が勤務するのは、病院や検査センターになりますので、施設の規模によっても異なりますが、基本的には勤続年数が長くなればなるほど収入はアップしていくようになります。
臨床検査技師の年収・月収・ボーナス
20代臨床検査技師の給料
年収 | 270万円~330万円 |
月収 | 18万円~23万円 |
ボーナス | 50万円~70万円 |
30代臨床検査技師の給料
年収 | 370万円~420万円 |
月収 | 23万円~28万円 |
ボーナス | 80万円~100万円 |
40代臨床検査技師の給料
年収 | 450万円~530万円 |
月収 | 30万円~35万円 |
ボーナス | 100万円~120万円 |
50代臨床検査技師の給料
年収 | 520万円~570万円 |
月収 | 35万円~40万円 |
ボーナス | 110万円~130万円 |
60代臨床検査技師の給料
年収 | 350万円~400万円 |
月収 | 25万円~30万円 |
ボーナス | 40万円~60万円 |
臨床検査技師は公務員として勤務できる?
臨床検査技師が民間ではなく、国公立の病院、もしくは自治体で運営している健診センターなどの施設に勤務する場合は、公務員という扱いになります。
ただ、公務員として働くためには、公務員試験を受けて合格する必要がありますので、臨床検査技師の国家資格だけでは、公務員として勤務することはできません。
臨床検査技師の国家資格を取得した上で、自治体が行っている臨床検査技師の公務員試験に合格することで初めて国立や県立、市立の病院などで勤務することができます。
しかし、国公立の病院の臨床検査技師の募集人数は非常に少なく、目安としては1つの病院につき2年~3年に1人という割合になりますので、実際に臨床検査技師が公務員として働くのはかなり難しいと言えるでしょう。
臨床検査技師で年収1,000万円以上は難しい?
臨床検査技師の年収は、平均で470万円程度となりますので、一般的な病院や検査センターに勤務する場合、年収1,000万円以上を稼ぐのはかなり難しいと言えます。
施設内で出世し、部長など管理職の役職が付けば年収が600万円~800万円以上になる場合もありますが、それでも1,000万円以上となるとハードルは高くなります。
そのため、臨床検査技師で年収1,000万円以上を目指すなら、医療施設よりも医療機器メーカーや製薬会社に勤務する方が実現できる可能性は高いと言えるでしょう。
医療系の企業で管理職クラスになると年収1,000万円を超えることも少なくありませんので、現在やや飽和状態にある医療施設の臨床検査技師よりも高収入が期待できます。
専門資格を取得すれば収入アップも可能
病院や検査センターなどで働く臨床検査技師が収入をアップさせたい場合は、臨床検査技師の国家資格だけではなく、さらに専門的な資格を取得するのが良いでしょう。
臨床検査技師の収入アップに有利な資格としては、細胞検査士や超音波検査士があります。細胞検査士や超音波検査士は、日本臨床細胞学会による認定資格で、臨床検査技師の国家資格があれば受験することができます。
臨床検査技師は、より専門的で高度な資格を取得することで、転職の際にも有利になります。