キャッシングとは、直接お金を借りるサービスとなります。また、ローンとは、住宅や自動車、家具や家電などを一括で購入するのではなく、分割で支払うために契約するものとなります。
そのため、お金を借りるキャッシングと、買い物で利用するローンは異なるものとなりますので、申し込みから審査までの流れ、審査結果から利用までの流れも異なるようになります。
では、キャッシングの支払いが遅れている状態でも、住宅ローンや自動車ローンは審査が通るのでしょうか。逆に、住宅ローンや自動車ローンの支払いが遅れている状態でも、キャッシングを利用することはできるのでしょうか。
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キャッシングとショッピングローンは異なるサービス？
直接お金を借りるキャッシングと、住宅や自動車を購入する際に利用するローンは、それぞれ別なものと考える必要があります。
これは、キャッシングの審査とローンの審査では、調査・確認する信用情報機関が異なるためです。また、通常キャッシングの利用では、無担保・無保証のいわゆる信用貸しのサービスですが、住宅ローンや自動車ローンなどのショッピングローンでは、原則として全ての支払いが完了するまでは、住宅や自動車の権利が信販会社やローン会社になる、いわゆる担保ローンの1つとなります。
ただ、どちらのサービスであっても、利用する際には審査がありますので、何も審査をせずに誰でも利用できるというものではありません。
しかし、キャッシングとローンでは、確認する信用情報機関が異なりますので、場合によっては返済が遅れていても、通常どおり審査に通ることがあります。
返済が遅れているのに審査に通る不思議な現象とは？
これまでの事例でも、毎月の返済で度々遅れているのに、申し込みをしたら審査に通ったという事例は数多く存在します。また、1ヶ月以上も遅れている状態で、他のサービスに申し込んだら審査に通ってしまったということもあります。
では、なぜ返済が遅れているのに審査に通ることができたのか。
なぜ遅れている状態でも、借り入れができたのか。
それは、利用しているサービスによって、調査・確認している信用情報機関が異なるため、提携していない信用情報機関は照会することができず、仮に照会できない信用情報機関で利用している場合には、返済の遅れなどの情報を知ることができないために、申し込みの審査に通ってしまうという現象が起こります。
主な個人信用情報機関
・株式会社シー・アイ・シー（CIC）
・株式会社日本信用情報機構（JICC）
・一般社団法人全国銀行協会（全銀協）
そこで、たとえば現在利用しているサービスがCICと提携していれば、JICCと全銀協の信用情報は確認することができません。また、現在利用しているサービスがJICCと提携していれば、CICと全銀協の信用情報は確認することができないのです。
そのため、利用しているサービスによっては、カード会社側で返済の遅れを確認できず、申し込み審査に通るケースがあるのです。
現在の個人信用情報機関への加盟状況について
上記の内容は、これまでに実際にあった事例を元に記載していますが、ただ現状では、ほぼ全てのカード会社がCICとJICCにそれぞれ加盟していますので、返済の遅れがあってもローンの審査に通る、延滞があってもキャッシングができるということはありません。
また、カード会社や信販会社によっては、CICとJICCの他に、全銀協や他の信用情報機関に加盟しているケースも多くなっています。
特にここ数年は、各金融会社が吸収や合併などの再編を繰り返していますので、以前のように「キャッシングは消費者金融」「クレジットカードは信販会社」という線引きもなくなってしまいました。
そこで、キャッシング専用のサービスを行っている会社は、表向きはキャッシングの利用状況のみを調査・確認するとしていますが、実際には他社のキャッシング利用はもちろん、クレジットカードやローンの利用状況や住宅ローンの返済状況なども照会しているのが現状です。
また、クレジットカード会社や信販会社も、ショッピングやローンの利用だけではなく、消費者金融系のキャッシングの利用状況や返済状況なども、その都度、調査・確認しているのです。
そのため、現在のキャッシングやクレジットカードの利用、ローンの利用などは、全てのカード会社が情報を共有している状態となりますので、毎月の返済が遅れている場合、延滞が続いている場合には、その後のキャッシングやクレジットカードの利用、ローンの利用も、一切利用することができないことになります。
これは、住宅ローンや自動車ローンも同様に、何かしらのキャッシングやカードの利用で延滞があると、その後の利用ができなくなりますので、たとえ少額であっても毎月の返済は遅れずに行うことが最も重要と言えるでしょう。
