値上げラッシュや新型コロナウイルスの影響で、家賃が払えないという方が増えています。
ある日突然、事故や病気などで働けなくなった場合、事業の失敗やリストラなどで収入がなくなってしまった場合など、誰にでも起こり得るものです。
しかし、賃貸物件は大家さんや不動産会社との契約ですから、毎月決まった金額を家賃として支払うこととなります。たとえ何らかの事情があったとしても、家賃はきちんと支払わなければなりません。
家賃を支払わずにそのまま放置したり、バックレたりすると、強制退去や信用情報に傷が付いてしまう場合もありますので、適切に対応することが重要です。
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家賃が払えないとどうなる?
家賃の支払いは、不動産会社や大家さんとの契約です。契約内容に沿って進めることになりますが、一般的には家賃の支払いに遅れると、携帯電話に担当者から連絡があったり、自宅宛てに督促状が届きます。
近くに大家さんが住んでいる場合、あるいは大家さんが管理している物件の場合には、直接大家さんが部屋まで来て、「家賃を払ってください」と請求するケースもあります。
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家賃の滞納から強制退去までの流れ
支払い督促の連絡がある
期日までに家賃の支払いがない場合、まずは本人に連絡がいきます。連絡手段は電話やメール、督促状や手紙など、不動産会社や管理会社によっても連絡方法が異なります。
この時点ですぐに支払いをすれば、特に問題なく現在の物件に住み続けることが可能です。ただ、これまでに何度も家賃を滞納している場合、繰り返し延滞をしている場合には、次回の更新を断られることもあります。
保証会社や連帯保証人に連絡がいく
家賃の支払い督促をしても滞納・延滞が続く場合は、保証会社や連帯保証人に連絡がいきます。
保証会社と契約している場合は、大家さんや不動産会社からの連絡ではなく、最初から保証会社の担当者から督促の連絡がくる場合もあります。
賃貸借契約の解除通知
家賃を支払わずに2ヶ月~3ヶ月が経過すると、賃貸契約の解除通知が送付され、契約が解除されることになります。賃貸契約が解除されると、以降は不法占拠となりますので、法的手続きに進むことになります。
裁判になって強制退去になる
賃貸契約が解除された後も入居者が物件に住み続けている場合には、明け渡し訴訟(建物の明渡請求訴訟)が行われることになり、内容証明が届き、強制的に退去となります。
家賃を滞納するとクレジットカードが作れなくなる?
家賃を滞納すると、キャッシングやクレジットカードが利用できなくなる場合があります。
また、家具や家電などのショッピングローン、住宅ローンや自動車のマイカーローン、携帯電話やスマートフォンの分割払いなども審査に通らなくなる可能性があります。
賃貸契約の約6割が保証会社を利用している
国土交通省の発表では、現在の賃貸契約は約6割の方が何らかの保証会社を利用しているとされています。
また、保証会社の多くがCICやJICCといった信用情報機関に登録しています。そのため、アパートやマンションを借りる時は、キャッシングやクレジットカードなどの利用状況を確認した上で、保証審査を行っているのが現状です。
家賃を滞納すると信用情報機関に延滞の記録が残る
賃貸物件の入居者が、CICやJICCなどの信用情報機関に登録している保証会社を利用している場合、家賃を滞納するとキャッシングやクレジットカードが利用できなくなります。
また、信用情報機関にも支払いの遅れや延滞の記録が何年にも渡って残り続けることになります。
キャッシングやクレジットカードで延滞があると部屋が借りれない
逆のケースとして、キャッシングやクレジットカード、ショッピングローンや自動車ローンなどで延滞や遅れがあると、信用情報機関に登録している保証会社では審査に落ちてしまうことになります。
ブラックリストでも賃貸契約できる?
過去に自己破産や債務整理などを行った方、キャッシングやクレジットカードの支払いをしていない方、遅れや延滞を繰り返していた方などは、いわゆる金融ブラック(ブラックリスト)と呼ばれる状態となります。
基本的に、金融ブラックの方は賃貸契約はできないとされ、アパートやマンションを借りることは難しいと言われています。ただ、条件によっては普通に部屋を借りることができます。
ブラックでも部屋を借りるには?
ブラックの方が賃貸マンションやアパートを借りるには、安定した収入を得ている保証人を用意するか、信用情報機関に加盟していない保証会社を利用する2つの方法があります。
保証人を用意する
物件によっては、保証会社を通さずに保証人を用意することで契約できる物件があります。
ブラックの方は信用情報機関に照会されると審査に落ちてしまうことが予想されますので、保証会社を利用しない賃貸契約にすることで、通常通り部屋を借りることができるようになります。
ただ、保証会社を利用するのか、それとも保証人だけでいいのかは、契約する物件によって異なります。また、保証人についても誰でもいいというわけではなく、公務員や大手企業に勤めている人など、身元がしっかりしていることが条件となります。
信用情報機関に加盟していない保証会社を使う
保証会社を使うことが条件となっている物件の場合、信用情報機関に加盟していない保証会社を選択することで、通常通り賃貸契約が可能になります。
いわゆる独立系と呼ばれる保証会社となりますが、信用情報機関に加盟していない保証会社は信用情報機関に照会せず、独自に審査を行っていますので、仮にブラックだとしても保証会社にはバレずに審査を進めることができます。
ただ、過去に独立系の保証会社を利用したことがある方で、その時に家賃を滞納していたという方は厳しいかもしれません。
信販系の保証会社
信販系の保証会社は個人信用情報機関に加盟していますので、基本的にブラックの方は審査に通過することが難しい保証会社です。
代表的な賃貸保証会社としては、オリエントコーポレーション(オリコ)、クレディセゾン、ライフカード、エポスカード、セディナ、アプラス、ジャックスなどがあります。また、全保連、SBIギャランティ、あんしん保証、ジェイリースなども信用情報機関に加盟していますので、ブラックの方は避けたほうが良いでしょう。
独立系の保証会社
独立系の保証会社としては、Casa、日本セーフティー、日本賃貸保証、フォーシーズなどがあります。基本的に独立系の保証会社は信用情報を確認することができませんので、金融ブラックかどうかは関係がないと言われています。
ただ、近年では独立系の保証会社もリスク回避のためにCICやJICCに加盟する傾向がありますので、独立系だから絶対に安心というわけではありません。
家賃が支払えない時の対処法
家賃がどうしても払えない時は、まずは大家さん、又は物件を管理している不動産屋さんに相談されることをおすすめします。事情によっては支払いを待ってもらえたり、期日を伸ばしてもらうことができます。
ただ、期日を伸ばしてもらうとしても、2ヶ月先、3ヶ月先などは現実的に不可能です。大家さんにもよりますが、どれだけ先延ばしにしても数週間~1ヶ月程度までと考えておくほうが良いでしょう。
また、1ヶ月後に支払うとしても、1ヶ月後には次の家賃が発生しますので、次回は2ヶ月分をまとめて支払うことになり、さらに厳しくなります。
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家族や友人などにお金を借りる
家族や友人・知人にお金を借りることも方法の1つです。
たとえ家族でも、お金のことは相談しにくいことではありますが、家賃を何ヶ月間も支払わないわけにはいきませんので、早めに相談するのが良いでしょう。
公的制度を利用する
国や自治体などが行っている公的制度を利用することもできます。たとえば、住居確保給付金は一定の条件を満たすことで、3ヶ月間(最大9ヶ月間)の家賃を本人の代わりに支払う制度です。
また、緊急小口資金は20万円まで無利子で貸してもらえます。総合支援資金は生活再建までの生活費として、2人以上の世帯は月20万円まで、単身世帯は月15万円までお金を借りることが可能です。
ただ、公的制度は融資実行までに、かなり時間がかかる場合があります。さらに、待たされた挙句に融資不可というケースもありますので、その方の状況によって結果が大きく変わります。
キャッシングでお金を借りる
家族や友人に相談すると、その後に関係が悪くなる場合があります。また、公的制度は時間がかかりますので、あまり現実的ではありません。
そこで、誰にも知られずに緊急でお金が必要な場合には、キャッシングを利用する方法があります。
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属性によっては、30万円~50万円、あるいは50万円~100万円以上といった大きな金額での融資も可能となりますので、どうしても家賃が支払えないという方は、期日が過ぎて延滞となる前にアコムに申し込みされることをおすすめします。