キャッシング審査の属性とは

キャッシング審査では、申し込みをした人のどこを見ているのか気になりますよね。

実は、キャッシングやクレジットカードの審査では、他社の利用状況はもちろんですが、本人の仕事面や収入面なども非常に重要なポイントとなります。

これが「属性」と呼ばれるもので、現在では申し込みをした人の情報をコンピューターが自動的にスコアリング(点数化)し、融資が可能かどうかを判断する材料としています。

ちなみに、よく大手のキャッシング会社などで、申し込みから数秒で審査結果を表示したり、仮審査として融資が可能かどうかを通知するサービスがありますが、これらは入力された属性をスコアリングすることで可能となっているものです。

そこで、属性として判断される主なポイントは、「他社の借入状況」「年齢」「職業」「勤続年数」「年収」が基本となるポイントです。その他、「住居(持家、賃貸)」「居住年数」「健康保険の種類」と続き、「固定電話の有無」「家族構成」と続いていきます。

では、それぞれの属性ごとのポイントを見ていきましょう。

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他社の借入状況や返済の遅れがあるか

他社の借入状況では、他社を利用しているかどうかではなく、毎月の返済に遅れがあるかどうかが重要です。仮に、毎月の返済に遅れがある場合には、他の属性で高いポイントを獲得していても大幅なマイナスとなります。

これまでの事例では、年収1000万円以上の大手企業に勤める男性の事例、年収700万円を超える有名企業に勤める男性の事例でも、返済の遅れがあった場合、キャッシングお断りのケースもあります。

返済実績の重要性

融資金額や金利面など、キャッシング時に有利な条件で利用するためにも、毎月の返済実績は非常に大きな意味を持ちます。また、その後の増枠や金利引き下げなども、毎月の返済状況によって左右されますので、「返済の遅れは絶対にしない」ことが重要です。

年齢によるキャッシング条件

キャッシング審査では、ほとんどの金融会社で「20歳以上~65歳以下」としています。一部、60歳以下、あるいは70歳以下としている金融会社もありますが、ほとんどのケースで「20歳以上~65歳以下」となります。

審査に有利な年齢層

各金融会社が顧客として1番欲しい年齢層は20代後半~40代までになります。この年齢層は、いわゆる働き盛りの年齢層となりますので、1番ポイントが高く、キャッシング審査でも有利に働くことが多くなります。

逆に、25歳以下、あるいは50歳~60歳以上の属性ではポイントが低くなります。

審査に不利な年齢層

25歳以下の場合は、仕事を始めて間もない年齢層となるため、まだまだ収入が低く、転職率も高い傾向にありますのでポイントは低くなります。また、50歳~60歳以上では数年後に定年退職となる可能性が高く、その後の再就職の状況次第では返済が難しくなるといったリスクを考慮します。

60歳以上の新規申し込みは厳しい

特に60歳以上になると、新規の申し込みはかなり厳しくなりますので、40代~50代の間に利用実績を積むほうが良いでしょう。長期間に渡って良好な返済実績がある場合と、全く返済実績がない場合とでは、キャッシング審査に大きく影響が出る場合があります。

職業によるキャッシング条件

キャッシング審査では、キャッシング後の返済が可能かどうかを最も重視します。そのため、安定した収入を得ている方であればあるほど、キャッシングの利用枠も大きく、その後の増枠、金利の引き下げも可能となります。

審査に有利な職業

職業属性の1番は「公務員」です。次に、大手企業の正社員、有名企業の正社員となります。

審査に不利な職業

パートやアルバイト、派遣社員や契約社員は、収入が不安定と見られますので、1社~2社の申し込みではキャッシングができないというケースが見られます。

また、自営業や個人事業主、フリーランスの属性も、景気に左右される不安定な職業と認識される傾向にありますので、他社の利用状況によってはキャッシングお断りとなるケースもあります。

社会保険を完備している法人の代表者、又は役員の場合には、営業年数にもよりますが「大手企業の正社員、有名企業の正社員」の次にあたる属性と認識されます。そのため、自営業や個人事業主で仕事をされている方は、法人を設立し、社会保険を完備することで属性が大幅にアップします。

勤続年数によるキャッシング条件

勤務年数は、1つの会社で10年以上の勤務が1番ポイントが高い属性です。

審査に有利な勤続年数

特に、1つの会社で20年以上の勤務、あるいは30年以上の勤務年数となると、一般的にも社会的地位が高く、会社内で役職に就くことも多く、給料面やボーナス面も入社1年目や2年目よりも多くなりますので、勤務年数は長ければ長いほど高属性と言えます。

審査に不利な勤続年数

逆に、勤続年数が3ヶ月以内、半年以内では、非常に大きなマイナスとなるケースがあります。

年齢と勤続年数の関係

一般的には、勤続年数が3年~5年以上であれば、特に問題なくキャッシング審査に通過する見込みが高くなります。

ただ、勤続年数は年齢も大きく影響しますので、20代~30代前半までであれば勤続年数が3年~5年でも特に問題はありませんが、40代後半~50代となると勤続年数が3年以下、あるいは5年以下はかなり厳しくなる傾向にあります。

自営業やフリーランスは厳しい

自営業や個人事業主、フリーランスでは、金融会社側で営業年数を正確に把握することが困難な場合がありますので、営業年数が10年未満の場合には大幅なマイナスとなるケースがあります。

年収(収入)によるキャッシング条件

年収は、多ければ多いほど属性が高くなります。目安としては、一般的な会社員の方の場合、年収500万円~600万円以上なら非常に高い属性と認識されます。

年収1000万円以上は高属性

勤続年数が長く、さらに年収1000万円以上、あるいは1500万円以上の方は、かなりの高属性と認識されますので、大きな金額での融資やまとまった金額でのキャッシングもスムーズに審査OKとなることもあります。

年収200万円以下は低属性

逆に、正社員でも年収150万円以下、あるいは年収200万円以下の場合には、属性はかなり低くなる傾向にあります。特に勤続年数が3年未満で年収が200万円以下となると、収入が安定していないと判断され、さらに属性は低くなりますので、大きな金額での融資が難しいケースが出てきます。

自営業や個人事業主、フリーランスでは、金融会社側で収入面(手取り額)を正確に把握することが困難な場合がありますので、自己申告の数値はあくまでも目安として捉えられます。

これらが基本となる属性のポイントです。そして、以下が続きの属性のポイントになります。

住居(持家、賃貸)によるキャッシング条件

一般的に「持家のほうが属性が高い」とされていますが、現在は住宅ローンを目一杯まで借りている方も多いということもあり、必ずしも持家のほうが属性が高いとはなりません。

独身者と既婚者の違い

金融会社は、毎月の収入からいくら返済ができるかを算出した上で、その人に合わせてキャッシング可能な金額を決めます。そのため、あまりにも高額な住宅ローンや自動車ローンを組んでいる方は、キャッシングの申し込みに際して減額されるケースもあります。

結婚されている方や子供がいる方も同様に、独身者よりも毎月の支出が多いと判断され、キャッシング審査で減額される場合があります。そのため、逆に「持家で家族名義、さらに家賃負担なし」のほうが、毎月の支払いがありませんので属性が高くなるケースもあります。

持ち家のほうが属性が高い

持家と賃貸を比較した場合、住宅ローンと家賃が同額であれば、持家のほうが属性は高くなります。持家は、住宅ローンの返済が終われば家賃負担はなくなりますが、賃貸では毎月一定額の返済が継続することになりますので、総合的には持家のほうが属性が高い傾向にあります。

居住年数によるキャッシング条件

居住年数は、持家かどうかも関係しますが、現在の住居に長く住んでいればいるほど属性は高くなります。

一般的に10年以上が高属性の目安となりますが、3年~5年でも十分にキャッシング審査に通る可能性があります。逆に、引っ越しをして間もないケース、居住が1年未満のケースでは、キャッシング審査お断りとなる場合があります。

これは、コロコロと住居が変わる方の場合、万が一、毎月の返済が滞るような状況になると、金融会社からすれば連絡が取れない、どこにいるのかさえ分からないという状態となります。

引っ越し回数が多いとキャッシングが不利になる

頻繁に引っ越しを繰り返している場合、「何かやましいことがあるのではないか?」「何かしら引っ越しをする特別な理由があるのではないか?」「引っ越しをしなければならないほど切羽詰まった状況にあるのではないか?」と、金融会社からすれば「何かおかしいな」と認識される可能性もあります。

特に、仕事も変わったばかり、住まいも変わったばかりというケースでは、キャッシングの申し込みは1年以上は様子を見るほうが良いでしょう。

健康保険の種類によるキャッシング条件

健康保険の種類は、公務員の共済保険が1番高い属性です。一般的にも「公務員は安定している」と認識される傾向にありますので、キャッシング審査においても断トツで公務員の共済保険が高属性となります。

属性の高い保険証の種類

次に、テレビCMやラジオCMなど、知名度のある大手企業、有名企業の組合保険(社会保険)です。大手企業は給料面や待遇面が一般的な中小企業よりも充実していると認識されますので、特に資本金が10億円以上の企業、社員数が1000名以上の企業は高属性となります。

扶養に入っている場合の属性

パート主婦やアルバイトなどでご主人の扶養に入っている場合には、ご主人の属性が優先されます。

たとえば、ご主人が公務員のケースでは、扶養家族でも高い属性が期待できます。また、ご主人が大手企業に勤めているケースも同様に、扶養家族でも高い属性が期待できます。

属性の低い保険証の種類

自営業や個人事業主、フリーランスでは国民保険(国保)となりますが、健康保険の種類属性では国保が1番低い属性となります。そのため、ご主人が自営業のケースで扶養家族の属性は、さらに低い属性となりますので、キャッシング審査では注意が必要です。

固定電話の有無によるキャッシング条件

キャッシング審査では、固定電話の有無も重要なポイントです。特に最近では、連絡手段が携帯電話やスマホだけという方も増えていますので、「固定電話がある」ことも属性をアップさせる重要なポイントとなります。

固定電話なしは属性が低い

逆に、携帯電話のみ、スマホのみという属性は、すぐに番号を変えられてしまう(連絡が取れなくなる)といったリスクが高いと判断されるケースがあります。

正社員なのか、アルバイトなのか、一人暮らしなのか、実家暮らしなのかにもよりますが、連絡手段が携帯電話のみというのはあまり得策ではありません。

仮に、返済実績を十分に積んでいる方は問題ありませんが、支払いが遅れがちという方は、携帯電話やスマホ以外に固定電話の利用を検討することも属性を上げるポイントと言えるでしょう。

家族構成によるキャッシング条件

家族構成では、親と同居している独身のケースが高属性となります。逆に、一人暮らしの独身属性は低くなる傾向にあります。

独身者は属性が高い

以前は独身者と既婚者を比較した場合、既婚者のほうが高属性とされていましたが、現在は独身者のほうが「自由にお金を使える」と判断され、属性を高く見る傾向にあります。

これは、生涯独身率の増加や景気の悪化、総量規制等の影響もあり、「既婚者=信用力が高い」ではなく、「独身者=お金を自由に使える」と判断するためです。

毎月の支出が少ないということは、自由に使えるお金が多いという意味となり、毎月のキャッシングの返済が多少高額になっても生活を圧迫しないと考えられるのです。

キャッシング審査で断られないために

上記は主要の属性として記載しました。キャッシング審査では、これらの主要項目+さらに細分化されたものをスコアリングし、点数として算出します。そのため、場合によっては申し込みから数秒で「キャッシングお断り」となるケースもあります。

属性を高める方法とは?

希望した金額のキャッシングをするには、これらの属性を高めることが重要となります。特に他社の借入属性は、「毎月の支払いをきちんと行う」ことで、属性を高めることができるものです。

何年にも渡る優良な返済実績は、どの属性よりも強いものとなりますので、毎月の返済だけはしっかりと行いたいものですね。

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